「2018年(平成30年)年頭に思う」 私のエッセイ雑記帳(その80)

ライフワーク研究家 中村 義

新年を迎え、この1年を大切に過ごしたい思いが切実だ。特に、昨年は国内外での自然災害や事件から政治関連に至る悪しきニュースがまことに多く、とても良くない年であったという印象が強いからである。
今年こそは、それらの多くの問題への周到な準備・対応を含めて、より良い年になることを望みたいものである。

ここで、いま私が気になっている幾つかのテーマについて考えてみたい。

まず、「これが本当に必要なものであるのか?」という疑問を含んだ便利で新しいものと言われるもののうち、リニア新幹線と自動運転車を採り上げたい。
このリニア新幹線プロジェクトは、90兆円という莫大なもので、最初はJR東海が全て負担するという事であったにもかかわらず、国がそのうちの20兆円もの税金をつぎ込むというかたちになっていること自体が到底納得できないのである。
このプロジェクトは、ほとんどが地下40mくらいで建設されると計画されているが、計画路線には数多くの活断層が存在しているため、大地震の災害を含むという大きな問題を抱えている。そのうえ、もっと肝心なことは、どうして東京―大阪間を1時間(時速500km)で走ることが必要なのか、という根本的な議論が抜け落ちている。
とんでもない事故が想定されるプロジェクトをやすやすと国が認めて応援するというのは、まことに無責任ではないか。本当に速いことが便利なことなのか?敢えて言わせてもらうと「危険を無視して、そこまで速さの方が大事なのか?」と言う事である。
まだ間に合う、きちんとした専門家たちで構成される第三者機関で、根本からしっかりと見直すべきではないか。
リニア新幹線関連工事についての大手建設企業4社(大林、鹿島、清水、大成)の談合疑惑が浮上している。このことも含めてこのプロジェクトは、中止すべきである。

また、自動運転車の開発も先進諸国も含めて日本も進めているが、これも本当に必要なのか、機械任せで人間の判断を省いたかたちの危険な乗り物を開発するメリットがあるとは到底思えない。危険極まることは明白である。というのは、人間が作ったものは必ず壊れるし、メンテナンス不良で事故が起きることは間違いないのである。
このことは、トンネル、橋、水道・下水などのインフラの他、鉄道、飛行機などの交通機関での破損や事故を見ても明らかである。人工物は約40年が寿命であるから、その間にしっかりと惜しまずにメンテナンスを続けなければならない。「人間が作ったものは必ず壊れる」という当たり前のことを今一度思い浮かべるべきである。
それについ最近、新幹線で起こった車両の台車破損事故はいかにメンテナンスが大切であるかを示した事件である。幸い大事に至らなかったが、人間に対する警鐘と受け止めたい。何でも新しいものを作ることは易しいことであるが、出来上がったものをいつまでも安全に保つことはとても困難なことであるという実態に真摯に目を向ける必要がある。

原発廃棄を強力に提案している小泉前総理の動きに注目したい。あれだけの大きな惨事を起こし、いまなお多くの問題を抱えた東電福島第1原発事故をしり目に、国内の原発再稼働を進めている政府は、まるで他人事のさまである。
さらに、これまで決められていた40年の稼働をさらに20年も延長できるような法律を平然と作り、安全であるから問題がないと主張している様には呆れる。この国は「国民の安全と安心を守る」というスローガンだけを掲げて、事あるたびに誰も責任をうやむやにしているのは、許せない。

次に、政治問題について。国際的な問題として以前からとても気になっているのが国連安保理における常任理事国の存在である。第2次世界大戦の5つの戦勝国(アメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国)がずっとその地位を継いでいる。中でも許せないのは、メンバー各国に拒否権が与えられているため、誰が見ても必要な議題に対して自国の利益などを優先するために不都合なことには「拒否権を使う」という、極めて非民主的なことが平然と行われている不可思議さに唖然とするのである。
こうしたことすら改善されない状態がいまだに続いていることは、とんでもない話だ。

今年は、日本では憲法改正問題、世界では北朝鮮問題やアメリカ大統領フェイク?などが気になることである。

(余談)今年はとても素敵な年になりそう。

偶然に民放テレビ局の放映で見かけた今年の運勢番組。これは血液型(4)と星座(12)で占うもので、全部で48通りの組み合わせがあり、その順位が発表された。
そこで、驚いたのが何と、私の運勢が第1位(A型、さそり座)であることを知った。
恋愛、金運、仕事、健康など全てが最高得点である。中には関係のない項目もあるが、取り敢えず、「そうだ、宝くじを買おう!」と素敵な初夢?に感動した私だ。実現することを期待して、真摯にまじめに暮らすことを改めて自分に誓ったのである。この結果は、別途報告したい。

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